爺さんタクシードライバーのつぶやき

爺さんタクシードライバーのつぶやき
（サンプル号です）

６０過ぎのじいさんが他にたいした選択肢もなかったので、
自信はなかったのですが、タクシードライバーをはじめました。
やってみるとそれなりに面白いのですが、予想以上に大変なところもあります。
そのつぶやき、ぼやき、興奮の記です。

今回は、初めて、長距離、いわゆるロングのお客さんを乗せた。
この１回だけで、売り上げが１万円以上！
それも、もうそろそろ最後の営業にして帰庫しようかな、
どうしようかな、と思っているときに、そのお客さんは、やってきた。
乗り慣れた感じの人で、どこそこから高速に乗って、
どこそこで降りて、という指定つきで、乗ってくるなり行先を言った。
こちらは、そういうことがあればよいな、
くらいに思っていたので、思わず、エッ、と言ってしまった...

お客さんは、続けて言う。「（どこそこへ）着いたら、
寝てるかもしれないので、声をかけてください」
なるほど、もう夜中だものね。ウン、これは前にもあったから大丈夫。
こちらは、慣れている、と言うところを見せなければと、
「はい、わかりました。いやぁ、逆にそこまでは、寝ていらしても大丈夫ですよ。
そこまでは、お任せください」

しかし、実際は、高速に乗る前にナビで行き方を確認。
オッ、もし、この確認をしなかったら、ちょっと間違えるところだった。危ない危ない。

多少のもたつきもいあってか、目的地に近づいたときに、
お客さんに、あまりこの辺、来たことないの？　と聞かれてしまったが、
無事に、片道４０分前後のドライブは終了した。

眠気覚ましのコンビニコーヒー、Lサイズを飲んで、帰りも高速を使い、
規定時間ぎりぎりに、無事に帰庫した。ああ、どきどきした。
でも、すごくラッキーだった。この辺まででいいや、と思っていた売り上げ目標をオーバーした。
やはり、そういうところは長距離はありがたい。
実は、結構、お客さんたちが申し訳ないというほどには、近距離も悪くないんだけれどね。
流しでお客さんを探したり、乗り場で待ったりする時間がなく、
まとまった売り上げが上がるところは、それなりに有り難い。